最近、子供たちの存在を強く意識することがあります。自分に子供がいないにもかかわらず、子供を見ると日本の子供たちという括りで、まるで父性的な愛情を感じ、優しい気持ちで眺めることが多いのです。
特に、部活動に打ち込む中高生の姿を動画配信サイトで見たりすると、胸がいっぱいになり、涙があふれそうになることさえあります。
そうすると、昔の自分の姿が脳裏をよぎり、同時に両親の思いも感じることがあります。胸が痛くなるような感覚です。
外見はどちらかというと強面で、時には怪しげに見えることもあるようですが、実は学生時代は箱入り的な生活をしていました。
賑やかな場所や人が多いところが苦手で、特に熱中できるものや興味を持てることも少なかった。
勉強も好きではありませんでしたが、求めていたものが一つだけありました。それは「自由」でした。
道のり
私の心の中でモードが変わり、これまで面識を持った人たちが違った風に見えるようになりました。ある人には戸惑いや恐怖を感じさせるかもしれませんが、そんな私のことを少しでも知ってもらえる場が必要だと感じました。
嘘をつかない生き方
私は嘘をつかないように心がけています。もしかしたら、嘘をつかなくてもいいほど、孤立した生き方をしているからかもしれません。だからこそ、嘘をつかないと言ってもいいでしょう。しかし、口にしない秘密もあります。秘密のない人生なんて、少しつまらないですよね。
子供の頃の影響と成長
子供の頃、親の顔色を伺い、自分で何かを決めるのにためらう時期がありました。これは親の責任とは思っていませんが、そうした傾向の子供であったことは確かです。この経験は後々、人生の中で重石となったことも事実です。しかし一方で、この経験が私に「魂が判断する基準」のようなものや、哲学的な思考パターンをもたらしました。物事を深く考え、自分が納得しない限り動かない性格が形成されました。
美との出会いと目覚め
ある時、ファッション雑誌『Vogue』の写真に目を奪われ、女性の美しさに衝撃を受けました。通常、写真全体のイメージに惹かれることが多いでしょうが、私は写真そのものではなく、女性の持つ美しさそのものに引き込まれました。それが私をメイクアップや美容の世界へと導いていったのです。
「これは何だ…?これをやりたい。」
心から「やりたい」と思った初めての瞬間でした。無限ともいえる女性像への憧れ、存在しないが心の中に確かにある完全なる女性美。それはまるで女神へのサレンダー、普遍的な女性性との出会いでした。
美しさへの追求と葛藤
私の中で降りてきた虚像は、さまざまな形でイメージを変え、1人ひとりの女性に宿る美として姿を見せるようになりました。民族や文化を超えて、個々の女性美が繋がっていく。そんな美しさを理解し、近づきたいと思いました。しかし、完全に近づくことはできないと知りながら、それでもなお近づこうとしたのです。
この追求の中で、悩み苦しみながらも美に触れようとしました。そしてようやく、何かを知るために無理に追い求めることは間違いであると気づきました。
今の幸せ
長い間、この仕事が私に苦しみしか与えなかった時期を乗り越え、今では「この仕事に出会えて幸せだ」と心から言えるようになりました。だからこそ、今は自分の技術や知識を役立て、人々に貢献したいと思っています。
これが私の心の旅と、美への憧れ、そして現在の仕事に対する想いです。
日本と欧米では、美容に対する信頼感やアプローチが異なります。欧米では、自分が信頼した美容師をしっかり信じ、周りが何を言ってもその信頼を揺るがせません。このような強い信頼関係が、美容師とお客様の間で大切にされています。私たちも、その信頼を築き、お客様が自分らしさを大切にできるサポートをしています。
グローバルな視点も取り入れつつ、美容業界での新しい表現方法や価値観を模索しています。
私が美容の道に進んだ理由は、単にヘアメイクを提供することではなく、写真を通して女性像を美しく表現するアートを追求したかったからです。ファッションやメイクは、一つの作品として女性の美しさを引き出すツールであり、嘘の中にどれだけの魅力を見せられるかが鍵です。女性の魅力は国や文化によって異なり、その価値観をどう美しく表現するかが私の挑戦です。
特に、母と子の愛という普遍的なテーマや、女性が持つ多様な美をアートとして表現したいと考えています。美容は表面的な美しさだけでなく、その人が持つ本質的な魅力を引き出し、強いメッセージを込めた表現として位置づけています。
私たちのヘアカットは、普通のサロンとは違い、セッション形式で進めていきます。お客様が「こうなりたい」と感じたポイントに注目し、その人に合ったデザインを少しずつ創り上げていくスタイルです。髪の癖や個性を尊重しながら、最適なバランスを探るためには時間がかかることもありますが、結果的に満足していただけるスタイルに仕上げることを目指しています。
メイクにおいても、私たちは楽しさを大切にしています。テクニックはもちろん重要ですが、お客様がメイクを通して自分の美しさを発見し、楽しめるようなアプローチをしています。単なる作業ではなく、一緒に美しさを追求するプロセスを大事にしています。
20代の女性は、若く美しい時期であるがゆえに、年上の人から「若いから大丈夫」と言われがちです。しかし、実際には大丈夫じゃないときでも、助けを求める余裕やサポートしてくれる大人が周りにいないことが多いのです。
お金や時間の余裕がない中で、雑誌やYouTubeなどの情報を鵜呑みにし、自分の現実とのギャップに苦しむことも少なくありません。綺麗になりたいと思っても、どうすればいいかわからず、諦めてしまうこともしばしばです。
メイク、ファッション、ネイル、ヘア、ダイエットなど、あらゆる方向から「美」を求められ、追い詰められることがあります。特に、結婚を意識し始めると、男性に好かれようと必死になり、男ウケを狙ったスタイルに走りますが、実際にそれが効果的かどうかは不安を抱えたままです。ネットや雑誌の情報に縛られ、理想が高すぎるために自分を認めることができず、自己肯定感が低くなってしまうこともあります。
大学入学直後の18歳や19歳の若い女性たちも、方向性を見失いがちです。情報に踊らされ、自己価値を見出せず、自分を美しいと思うことができないまま、強がりながら日々を過ごしています。
本当は、そのままでも十分に素晴らしいのに、周囲のプレッシャーに押されて、自分を信じることが難しい状況にあります。
何かを習得する際、その始まりは多くの場合、模倣から始まります。運に恵まれれば、信頼できる指導者に出会えることもあります。その指導者を信じ、技術を徹底的に追い求めることが、技術者としての第一歩だと私は考えています。たとえ指導者に欠点があっても、その技術に確信を持てるならば、私はその技術に心酔し、自分の全てを注いで学んできました。
やがて、時が経つにつれて、模倣を越え、自分自身の感性が現れ始めます。自分の好みやスタイルだけでなく、目の前のお客様のために、何か特別なものを提供するようになります。そうして、自分のオリジナルな感性が育ち、独自の道を歩み始めるのです。
師から離れて自分の道を歩む中で、指導者の存在がどれほど貴重であったかを理解し、一人で生きることの難しさも実感します。自分を信じることの大切さと同時に、その危険さも学びます。そして、強い客観性を持ちながら、自分の感性を何度も疑い続けるようになりました。それは自信がないわけでも、迷っているわけでもなく、自分の感性をお客様が安心して受け取れるものにするための大切なプロセスです。
美容の仕事をしていると、時折、誰かと対話しているような感覚になります。静かな空間にいるはずのお客様に、心の中で問いかけたり、相談しているように感じることもあります。時にはそれが不思議な感覚で、我に返りお客様に謝ることもありますが、私はそれをポジティブに捉えています。美容の世界には、個性豊かで少し変わった人が少なくありません。それが結果的にお客様を笑顔にするなら、それで良いのです。
普段は自分をさらけ出すことに不安を感じ、友人を作るのも苦手ですが、今ではありのままの自分で生きることが正解だと感じ始めています。
本気の挑戦を受けて、自分を超える
全身全霊で魅せ、すべての判断は自分自身が行う。
それは、何ができるかではなく、何をしたいのかにかかっています。
自分を信じれば、どんな道でも切り拓けるし、何だって成し遂げられる。
そう思えた瞬間から、新たな扉が開かれます。
心意気だけではなく、本物の息吹を感じながら。
いつでも、今この瞬間が一番美しい。
瞬間を生きることこそ、本当の美しさです。
Beauty Labo ASSA
for Professional
生きるということ
生きること。
それは、全ての細胞にあなた自身が語りかけるとき、いつもとは違う、、、、、
心地よい自分に出会える瞬間かもしれません。
ただ髪を切るだけではない。
心血を注ぎ、目の前の存在にsurrenderし、その瞬間の選択を尋ねる。
その選択が最善となるように祈りながら、新たな鼓動を見出し、寄り添う。
お客様の佇まいを引き出し、溢れるような美しさへとアプローチしていく。