合一 – シンプルなヨガの実践
「合一」という言葉を見たとき、私は自然とヨガを思い浮かべます。
ヨガとは、心身を統合し、自己と一体になるプロセスです。書物や動画、禅や密教の実践、またはインドの聖地での教えなど、多くの情報は今や誰もが簡単に手に入れることができます。
私も旅や書物、人から得た知識を持っていますが、それは表面的なものでしょう。それでも、シンプルで本質を捉えた知識であれば、それを自分自身のものとして深く受け入れることができることもあります。
インドを旅した際、ひょんなことからヨガの聖地に行く機会がありました。そこで修行者から教わったシンプルなヨガの実践が2つあります。
音のヨガと雲のヨガです。
瞑想を試みる際、雑念がどうしても邪魔をしてしまい、瞑想状態に入るのが難しいことがあります。その時、心を静かに整え、瞑想状態に入りやすくするために教わったのがこれらのヨガでした。
雲のヨガについて
では、空に浮かぶ雲を見つめ、風が雲を動かす様子に意識を向けます。ただそれだけなのですが、次第に自然の力強さを感じ取ることができます。このシンプルな行為が、瞑想のような心地良い状態へと導いてくれるのです。
瞑想は人それぞれ異なる体験があるものですが、この雲のヨガはシンプルでありながら、誰にでも安全に試すことができます。短時間でも心がスッキリし、気持ちをリセットするのにとても役立ちます。
私は、人と接する仕事をしているため、次のお客様に向き合う前に、1~2分ほどこの雲のヨガを行い、気持ちを切り替えるようにしています。短時間で心が整い、リフレッシュできるので、とてもおすすめです。
音のヨガについて
音のヨガは、瞑想に集中できない時や心が乱れている時に、無理なく瞑想状態へ入るための効果的な方法です。
まず、目を閉じて呼吸を整えます。静かに、音を立てずに呼吸をしながら、自分の耳に意識を向けます。周囲の音がいくつも聞こえてくるでしょう。そして、おそらく一番意識を引く音に耳がフォーカスするはずです。しかし、フォーカスした瞬間、耳は次の音に注意を移します。こうして意識は、次々と音を辿り続けることになります。
その音の辿りが徐々に速くなると、何かが起こり始めます。それは人それぞれ異なる体験ですが、例えば、音がリズムを織り成し、一つの音楽のようになり、その瞬間、心に何かしらのメッセージが伝わることがあります。魂が共鳴し、特殊な感情が現れることもあるでしょう。
この音のヨガでは、宇宙規模の愛の片鱗を感じる瞬間が訪れやすいと考えています。具体的に「だから何?」という問いかけは不要でしょう。無条件に満たされた感覚があり、そこにはただ納得して受け入れられる何かがあるはずだからです。
もし、その感覚が得られないとしたなら、それは単にこのヨガが合わないだけのことです。それでも構いません。それがこのヨガの本質です。
気持ちをスッキリさせ、心をリセットするためのシンプルな方法として、ぜひ試してみてください。