動植物が美しい色彩や模様を持つのは、さまざまな理由があるのでしょう。それは、理に適った形で機能しているものが多くあります。私は、人間の髪も同じように考えています。
人は、それぞれ髪のクセは異なりますが、それはその人の個性を表現するものです。
髪自体の美しさが、その人の存在感を引き立てるようにすることも、私の仕事の一環だと思っています。
イギリスでヘアカットを学んだ際、多くのくせ毛と触れ合い、その人自身の美を引き出すヘアスタイルを創り上げる方法を学びました。
髪のクセや質感を、体のバランスや首・肩の美しさ、キャラクターに合わせ、〈その人〉が〈満足できる〉スタイルを作ることを教わったのです。
だからこそ、多くの方が自分の髪のクセを気にして、否定的に捉えるのを聞くと、髪が少し可哀想に感じます。
もしかしたら余計なお世話かもしれませんが、少しだけ視点を変えてみてほしいと思うことがあります。
自分の髪を大切にするという小さな意識の変化が、自分自身を思いやり、大切にすることにつながっていくのではないでしょうか。