学力に対しても強く求めたことはなく、小学校ではたまたま野球に打ち込んでいたものの、中学・高校では強く残る思い出もほとんどありません。
荒れた青春を過ごしたわけでもなく、家や学校で問題を起こすこともありませんでした。
そんな中、なんとなく大学に進学することを選びました。理由は特になく、当時は高度経済成長期の競争社会でしたが、経済的には恵まれていた時代でした。
もしかすると、自由を求めて大学に進んだのかもしれません。そして、心の奥底から一つの欲が湧き出てきました。
「俺は何者なんだ?」
「自分を自分らしくしたい」
「このまま何の取り柄もないままでいるのは嫌だ」
そんな微かな欲求が、確実に自分の中に芽生えてきました。
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